昨今の⽇本の⾳楽シーンには、⽶津⽞師、Adoといったボーカロイド、歌い⼿出⾝のアーティストの名が知れています。顔を出さず、⾳だけで勝負するアーティストが2009年あたりから激増してきました。しかしそれらはボーカロイドというプラットフォームの性質上、アニメカルチャーとの切り離しが出来ておらず、純粋に⾳楽だけを評価されているとは⾔い難い状況です。
例えばボーカロイドの祭典、「ボーカロイドコレクション」のランキングを⾒ても、上位にランクインするのは楽曲やミックスが優れたものとは限らず、本来付随品のはずの、動画に影響された評価が⼤きいです。
逆に、年齢性別を問わずに⾳楽活動ができるようになったという点では、ボーカロイドカルチャーのプラットフォームとしての価値は⾼いです。そこで私達は、動画やアニメーションとは乖離し、完全に⾳楽だけで年齢性別、アイドル性とは関係無しに実⼒者が活躍できるプラットフォームを創⽴しようと考えました。それが私達の企画するコンテストです。
また、⽇本の⾳楽⽂化と切って離せないものが、⽇本語という特殊な⾔語です。⾳楽番組を⾒てわかる通り、多くのリスナーが、テロップに表⽰された歌詞を⾒て⾳楽を聴いています。歌詞を聴いていると⾔っても過⾔ではないでしょう。その弊害として、⽇本⼈の⼤多数が、⽇本語以外の⾳楽を聴かない傾向が産まれています。
そしてよく知られているように、⽇本⾳楽のガラパゴス化が起きてしまっています。純粋な⾳だけの勝負による、私達の企画するコンテスト。これはこの問題にもアプローチし、⽇本の⾳楽と世界の⾳楽の乖離を解消していくことを⽬指すものでもあります。